【日銀の発言で日経平均急落】投資信託とETFとは?

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日銀、日本平均株価に連動するETF買い無しに!?

2021年3月に日銀が「日経平均株価に連動するETFはもう買わない」と明言、この日銀の発表を受けて、「日経平均株価は急落した!」というニュースがありました。日銀が買わないって言った事で株価が急落したのは理解できても「ETF」って単語をあまり聞いたことないって人も多いかと思いましたので、今回は「ETF」の話をしつつ、ETFと一緒によく語られる「投資信託(ファンド)」についても解説していこうと思います。

投資信託(ファンド)とは?

投資信託とは複数の投資家からお金を集めて、その集めたお金を使い投資のプロが株式や債券などに投資してお金を増やす仕組みです(図参照)。

この仕組みによって「少額」から投資が可能で、さらに投資先もプロが選んだ投資先に分散投資されるのでリスク分散も出来ています。投資のプロが運用してくれるので手間もかかりません。画像では株に投資してますが、債券や不動産もあります。もう少し詳しく説明すると「投資家」の人たちは「証券会社」や「銀行」等の「販売会社」を通じて「ファンド」を購入します。ここで言うファンドとは投資運用をしてくれる「運用会社」が売っている商品です。【eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)】とか【楽天・全米株式インデックス・ファンド】とか色々あります。そんな色々な商品の中から同じ商品を買った人達のお金をまとめて運用するのが「投資信託」です。また運用指示を出すのは「運用会社」ですが、実際に株の売買を行うのは「信託会社」になります。ちなみに「つみたてNISA」と「iDeCo」では金融庁が厳選した投資信託にのみ購入可能です。

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ETFとは?

ETFとは[Exchange Traded Fund]の略で、上場投資信託と言われています。つまりETFも投資信託(ファンド)なんですね。上場した投資信託という事です。ちょっとややこしいですよね。つまり先ほど説明したような商品(投資信託で説明した商品)が証券取引所に上場し、他の上場企業の株と同じように買う事ができるという事です。この商品が「ETF」です。

投資信託とETFの違い

投資信託とETFがどちらも「ファンド」である、という事が分かったところで、それぞれどういった違いがあるのか確認したいと思います。

①売買方法が違う

先ほど投資信託では【「証券会社」や「銀行」等の販売会社を通じて「ファンド」を購入する】と説明しました。そしてETFでは【他の上場企業の株と同じように買う事ができる】と説明しましたね。つまり売買方法が違うわけです。

投資信託の場合

投資信託では販売会社に「口数指定」か「金額指定」で申し込みを行います。ファンドでは単位を1口とか2口と言います。つまり「口数指定」とはその商品を何口買うのか指定するという事です。その時の価格は分かりません。理由は「②商品価格の決定方法が違う」で説明します。次に「金額指定」は口数ではなく、金額を指定する購入方法です。この時も金額は分からないので何口購入できたか注文時には分かりません。

ETFの場合

ETFでは他の株と同じように「指値」か「成行」で注文ができます。「指値」とは自分が購入する金額を決めて、ETFの価格が指定した金額になったら購入するやり方です。つまり「現在1口5000円だけど4900円まで落ちそうだから、4900円で指定しといて、実際その価格まで落ちたら自動で購入しよう」といったやり方です。4950円までしか下がらなかった場合は購入されず取引無効となります。次に「成行」とは金額を指定せず、口数だけ指定して注文した時の買い方です。値段はいくらで取引されるか分かりません。その時チャートで表示されている値段で取引されるわけではないので注意して下さい。

②商品価格の決定方法が違う

ETFは証券取引所に上場しているため、その価格は他の上場企業の株と同じようにリアルタイムで上下します。しかし投資信託は上場しているわけではないので、リアルタイムで価格が上下することはなく、1日1回、価格が計算されて決定します。これは申込前ではなく、申込締め切り後に算出される基準価額で約定価格が決定します。また投資信託で買った商品が国内への投資なのか、海外への投資なのかでも確定するタイミングは違います。

③コストの違い

コスト面で見るとETFの方が少しお得となります。これは手数料の差です。これは購入する商品や証券会社によっても違いがありますが、一般的にはETFの方が安いです。これは先ほど【投資信託(ファンド)とは?】で説明した通り、投資信託では「運用会社」「販売会社」「信託会社」と様々な会社が関わってきます。しかしETFでは市場で自分の好きなように売買可能なので「販売会社」が関わってきません。この関わる会社が少ない分手数料が安くなっています。

④積み立て運用方法の違い

積み立ての運用を考えると投資信託の方が楽です。これは投資信託の場合、分配金などの利益を自動で再投資するサービスがあるからです。もちろん投資に回さずに自分で受け取る事も出来ます。ETFの場合は基本自分で売買するしかありません。

おススメのファンドは?

おススメなのは手数料が安く、資産が集まっており、過去の実績がしっかりしている商品という事になります。特に投資信託の場合はぼったくり商品が多いのが現状です。しかにこれは「つみたてNISA」のおかげで簡単にある程度区別がつくようになりました。以前NISAの記事でも紹介しましたが、つみたてNISAで購入できる投資信託は金融庁がすでに厳選してくれています。なのでこの中から選べば失敗する事は少ないです。ETFはバンガードの米国籍ETFが有名です。悩んだらVT(Vanguard TOTAL WORLD STOCK ETF)やVTI(Vanguard TOTAL STOCK MKT ETF)、VOO(Vanguard・S&P500 ETF)あたりの「インデックスファンド」が無難だと思います。

インデックスファンドとは?

インデックスファンドとは、あらかじめ定めた指数(インデックス)に連動することを目標に運用するファンドを指します。日本株で有名な指数だと「TOPIX」や「JPX日経インデックス400」、米国株だと「S&P500」や「NYダウ」など様々な指数があります。先ほど紹介したインデックスファンドのVOOは「S&P500」に連動することを目標に運用されているETFです。「S&P500」は米国の主要銘柄500によって構成されていますので、米国が今後も成長していくだろうと思っている人達が購入する商品がVOOとなります。ちなみに「S&P500」は米国企業で時価総額が61億ドル以上の中から500社が選ばれています。日本だと時価総額が61億ドル以上だと200社くらいしかありません。ここで最初の日銀の話ですが、今まで大金を使って日銀は「日経平均株価」に連動するETFを買っていたのにそれを辞めると発言したので、日経平均が下がったということですね。ただ「TOPIX」に連動するETFは今後も購入されるそうなので、日本株に関係したETFを買うのを辞めるわけではないです。

まとめ

・投資信託とは複数の投資家からお金を集めて、その集めたお金を使い投資のプロが株式や債券などに投資してお金を増やす仕組み
・ETFとは上場し市場で売買可能な投資信託
・ETFと投資信託では「売買方法」「商品価格の決定方法」「コスト」「積み立て運用方法」などの違いがある
・投資信託はぼったくり商品が多いので、悩んだらつみたてNISAで購入可能な投資信託から選ぶ
・ETFは悩んだらバンガードの米国籍ETFから選ぶ

これら投資信託やETFはNISAやiDeCoとは切っても切れない関係です。私自身も個人年金では投資信託を、一般NISAではETFを利用しています。また一般NISAが新NISAに変更になった場合には、つみたてNISAと同様に投資信託の利用が必須になりますので、このあたりの知識はしっかり理解しておく事をお勧めします。

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