目次
1.代替え可能と言われている職業はなんと49%
【無くなる職業】の話題で世界的に注目されているのがイギリスのオックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授とカール・ベネディクト・フレイ博士による調査結果です。この調査結果ではアメリカで今後10~20年内に労働人口の47%が機械に代替可能であると試算をしています。そして日本で注目されているのは2015年に発表されたオズボーン准教授、フレイ博士と株式会社野村総合研究所の共同研究による発表です。この研究結果では日本の労働人口の約49%が、技術的には人口知能等で代替え可能とのことです。
2.技術的に代替え可能と言われてしまった職業10選
それでは実際に代替えされていくと言われている職業を見て行きましょう。野村総合研究所の調査結果では100の職業が参考として出されていますので興味のある方はそちらをご確認下さい。
「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に
~601種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算 ~」(2015)
https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf
・事務員
みなさんはRPAという技術をご存知でしょうか。これは「Robotic Process Automation」の略語で、人がPCで行うあらゆるルーチン作業を自動化してくれるツールです。私も実際に使用したことがあるのですが、非常に便利です。まずヒューマンエラーがないですからね。私が当時使用したRPAは設定も簡単で、記録開始ボタンを押して、一通りのルーチン作業を行ったら記録終了ボタンを押す。これだけである程度のルーチン作業は自動化が可能になります。例えばですが事務作業で、【特定のお客さんから送られてきた資料を決まったフォーマットの資料に落とし込む】みたいな事は今でも簡単に自動化できるでしょう。これが今後もっと高性能なツールが出てくれば事務員の仕事は確かに無くなってくるのかなと思います。
・受付係
イメージし易いのは病院の受付でしょうか。保険証の確認とか次回の予約とかしてくれますよね。でもこれすでに必要じゃなくなってきています。前の記事でも紹介しましたが、マイナンバーカードが保険証となり専用の機械があればそれだけで受付が済みます。予約もサイトから簡単にできますよね。勿論世の中全ての人がマイナンバーカードをすでに持っているなんて事はありませんからすぐに仕事が無くなる事はないでしょう。しかし確実に減っていくって事は言えると思います。
https://papi-news.com/%E4%BB%8A%E7%9F%A5%E3%82%8B%E3%81%B9%E3%81%8D%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88/
・オペレーター
オペレーターと言うとコールセンターのオペレーターを想像する方が多いかと思います。このオペレーターの仕事が減るのは想像しやすいですよね。コールセンターに電話して長い時間待ってやっと答えが分かる・・・なんてプロセスを踏まなくてもGoogleで検索すればだいたいの事は分かるからです。音声案内も多いですよね。しかし今回名前が上がっているのはコールセンターだけでは無いのです。CADオペレーター、セメント生産オペレーター、マシニングセンター・オペレーター等あらゆるオペレーターの仕事がAIで代替え可能と言われています。がしかしすぐに全ての仕事がAIに代替えされる事はないでしょう。これは様々な業界に言えることですが、簡単な作業はAIにおまかせして、複雑な作業はオペレーターが行うという棲み分けが今後進んでいくと思います。
・警備員
すでに様々な警備がシステム化されている世の中です。最近では東京五輪でAIやドローンを使用した警備を実施するといった内容の話を聞いた人も多いと思います。今後これがさらに進むのは間違いないでしょう。
・建設作業員
建設現場にも様々なAIが導入されています。外壁や床の劣化程度の判定や重機の自動化、施工管理の効率化まで様々な作業でAIによる効率化など。全ての作業をAIにというのはまだちょっとイメージできませんが少しずつ自動化は進んでいるようです。
・スーパーやコンビニの店員
コンビニで無人化はすでに進んでいます。有名なのがAmazon.comが運営する【Amazon Go】ですよね。入口でスマホに表示させてQRコードを機器にかざし、商品を自由に手に取ってお店を出るだけで自動で会計が行われるという超便利なコンビニです。参考までに【中田敦彦のYOUTUBE大学】で実際にAmazon Goで買い物しているシーンが撮影されてますので気になる方は観てみると面白いかと思います。下の動画で9:01から観れます。
日本でも無人のコンビニは増えています。まだAmazon Goほど便利ではありませんが、セルフレジが設置されておらず、事前に設定したパスワード入力すれば商品をバーコード等で読み込ませること無い。最終的には登録したクレジットカードから自動で引き落としがされる。こういったお店は増えているようです。
・宅配便配達員
物資の無人車、またはドローンでの配達は実はもう1年前から中国で行われています。コロナで人となるべく接触しないといった世の中の動きで今加速度的に増えているようです。またアメリカではAmazonによるドローンの配達をアメリカ連邦航空局が許可を与えています。これはPrime Airと呼ばれていて、ドローンで商品を配達するのですがその配達の目標時間が凄い。なんと注文から30分!!翌日配送でも早いのに30分ってもう笑っちゃいませんか?
・運転者
運転に関しては自動運転が進めばそりゃ減るよねって感じですね。最近ですとホンダが自動運転レベル3の車「レジェンド」を発表しました。自動運転のレベルは1~5まであるんですが、レベル3というのは特定の条件下でシステムが全ての運転タスクを実施できるってことになります。レジェンドは高速道路の渋滞時には完全にシステムに任せる事が出来るそうです。電車にいたってはゆりかもめがすでに自動運転です。
・清掃員
自宅でお掃除ロボットが当たり前になってきてますからね。まだ全ての掃除をロボットがやるには課題も多いでしょうが少しずつ出来る事は増えてくるでしょう。
・道路パトロール隊員
警備と似たような感じでいけそうな気がしませんか?今でも監視カメラ等は使用されていますが今後はドローンを使用したパトロールも増えてくるかもしれません。実際イギリスの警察ではドローンパイロット部門が発足されています。日本の警察にも導入される日もそう遠くはないかもしれません。パイロットも時期に必要となくなるでしょうね。
3.2025年問題?AIなどによる代替えは必要なこと
日本は2008年の1億2,808万人をピークに減少しています。そんな中高齢者(65歳以上)人口の割合は28.1%となりました。そして4年後の2025年には高齢者がさらに急増すると言われています。
・2025年問題
2025年問題とは戦後すぐの第一次ベビーブームの時に生まれた世代が2025年には後期高齢者(75歳)になるため社会保障費の急増が懸念される問題です。厚生労働省によると認知症高齢者数は約320万人にもなると言われており、医療保険給付は総額54兆円と現在より12兆円以上増える見通しです。ちなみに消費税1%当たりの税収は2兆7800億円ほどだそうです。もし消費税で賄うなら凄い雑ですが5%ほど上げないと無理そうですよね。消費税でないにしろ税金が増える事は避けられそうにありません。
・AIを活用した医療の改革に期待
あらゆる職業で人手不足となりそうですが、中でも医療現場は深刻です。現在ですら1000人の患者に対して医者の数は2.5人と言われています。この深刻な人手不足を少しでも解消するためにもAIが期待されているわけです。
4.AI社会との付き合い方を考える
AIが必要とはいえ実際に職を奪われる立場だとしたら中々歓迎もできないでしょう。これに関してはあまり取れる道は無いかなと思います。なぜなら機械は人間の代わりが出来ますが、人間は機械の代わりが出来ないからです。出来たとして圧倒的にコストパフォーマンスが悪いでしょうね。なのでここは転職するかAIがマネできないスキルを身に着ける、または自分で事業を始めるの3択かなと思います。ちなみに先ほど紹介した野村総合研究所の調査結果では、代替えされる可能性が低い職業100も発表されてます。参考までにいくつか紹介すると「デザイナー」「アロマセラピスト」「教師」「医者」「ネイル・アーティスト」「ソムリエ」「バーテンダー」「作詞・作曲家」等が上がっています。
5.まとめ
・日本で代替え可能と言われている職業は49%
・海外ではすでに様々な自動化が進んでいる。
・日本の超高齢化社会のためにはAIは必要。
・AI社会に向けて転職やスキルアップなど考えておく。
これから社会がどんなスピードで進化していくかは誰にも分かりません。AIによって失業するかもしれませんし、まったくそんな事がないかもしれません。ただ可能性を考え今後に備えておく必要はありそうです。
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