SE向け用語集

目次

OSI基本参照モデル

上から1~7層です。

・物理層
信号の物理的特性、コネクタ形状などが規定される
リピータ:LAN間接続装置。電気信号を再生増幅することによって伝送距離を延長する。

・データリンク層
システム間の伝送制御手順が規定される
ブリッジ:LAN間接続装置。転送先のMACアドレスを基にして適切なポートにのみデータを転送する

・ネットワーク層
通信の経路制御や中継を行う
ルータ:LAN間接続装置。IPアドレスを基にしてデータを中継する。また、ルーティング機能によって最適な経路選択を行う

・トランスポート層
多重化、誤り制御、アドレス管理などを行う
ゲートウェイ:トランスポート層以上が異なるネットワークを接続し、プロトコル変換を行う

・セッション層
通信方式の管理、データ受渡しの同期制御を行う。

・プレゼンテーション層
情報の表現形式の整合を図る。データ圧縮、暗号化およびその逆を行う

・アプリケーション層
アプリケーションプログラム間でデータ、メッセージをやりとりするとき、内容の整合を図る。

バックアップ方式

・フルバックアップ
対象全てのファイルを完全にバックアップする。障害が発生した際はバックアップファイルのみで復旧可能。

・差分バックアップ
フルバックアップ以降に更新されたデータの全てをバックアップする。またファイル更新情報はリセットしない。障害が発生した際は前回のフルバックアップファイルと、直前の差分バックアップファイルの2つで復旧できる。

・増分バックアップ
前回おこなったバックアップ(フルバックアップまたは増分バックアップ)以降に更新されたデータのみをバックアップする。またファイル更新情報はリセットする。障害が発生した際はフルバックアップと全ての増分バックアップファイルが必要。

RAID分類

・RAID0
1つのデータを複数のデータに分け、複数の磁気ディスク装置に書き込む

・RAID1
まったく同じデータを複数の磁気ディスク装置に書き込む。ミラーリングともいう。

・RAID2
データをハミング符号化して複数の磁気ディスク装置に書き込む。チェック用ディスクによって、エラー訂正が可能。

・RAID3
データをパリティ符号化して複数の磁気ディスク装置に書き込む。1台のディスクが故障した場合は、残りのディスクのデータ情報の復元が可能。パリティ記録用のディスクが1台必要になる。

・RAID4
データを転送単位のブロックごとにパリティ符号化し、複数の磁気ディスク装置に書き込む。パリティ記録用のディスクが1台必要になる。

・RAID5
同一の磁気ディスク装置に格納していたパリティデータを、巡回的に全てのディスクに分配する。パリティ記録用のディスクを省くことが可能。

ノード方式

・CSMA/CD方式
各ノードは伝送媒体が使用中かどうかを調べ、使用中でなければ送信を行う。衝突を検出したらランダムな時間の経過後に再度送信を行う。

・バス型のトークンパッシング方式
各ノードに論理的な順位付けを行い、送信権を順次受け渡し、これを受け取ったノードだけが送信をおこなう。

・リング型のトークンパッシング方式
各ノードを環状に接続して、送信権を制御するための特殊なフレームを巡回させ、これを受け取ったノードだけが送信を行う。

・TDMA方式
タイムスロットを割り当てられたノードだけが送信を行う。

様々な規格

・WAP3
無線LANのセキュリティ規格

・IPsec
TCP/IP通信の暗号化規格。認証ヘッダと暗号ペイロードの2つのプロトコルを含む。

・ITU-T X.509
Webサーバで使用するディジタル証明書の規格

セキュリティ関係

・SIEM(Security Information and Event Management)
様々な機器から集められたログを総合的にに分析し、管理者による分析と対応を支援する。

・SDN(Software-Defined Networking)
ネットワーク上の様々な通信機器を中心的に制御し、ネットワーク構成やセキュリティ設定などを変更する。

・WAF(Web Application Firewall)
パケットのヘッダ情報の検査だけではなく、通信先のアプリケーションプログラムを識別して通信を制御する。

メール関係

・APOP(Authenticated Post Office Protocol)
メールサーバのメールボックスから電子メールを取り出すときに使用するPOPの認証パスワードを、ハッシュ関数などで暗号化し安全性を高めたもの。

・POP3S(POP3 over SSL/TLS)
POPの通信をSSL/TLSによって暗号化したもの。

・S/MIME
MIMEは電子メールで画像ファイルや音声ファイルなどを扱うための規格。S/MIMEはそれの拡張規格で内容を暗号化したり、ディジタル署名の付加などセキュリティ対策を取り入れたもの。

・SMTP-AUTH(Simple Mail Transfer Protcol-Authentication)
メールを送信・転送するプロトコルSMTPの拡張規格。AUTHは認証のことで送信側のメールサーバでユーザ名とパスワードによる認証を行う。

・SPF(Sender Policy Framework)
電子メールを受信するサーバが、電子メールの送信元のドメイン情報と、電子メールを送信したサーバのIPアドレスから、ドメインの詐称がないことを確認する

モジュール結合度

モジュール結合は弱いほどモジュールの独立性、再利用性、拡張性、保守性、信頼度が高くなる。以下弱い順の結合。

①データ結合
必要なデータだけを引数(パラメータ)として渡す

②スタンプ結合
必要なデータを構造体などのデータ構造として渡す

③制御結合
モジュールの制御要素を引数(パラメータ)として渡す

④外部結合
外部(グローバル)領域に宣言された共通データを複数のモジュールで参照する

⑤共通結合
共通域に宣言された共通データを複数のモジュールで参照する

⑥内容結合
互いのモジュール内部を直接参照する

モジュール強度

モジュール強度は強いほどモジュールの独立性が高く、再利用性、拡張性、保守性やプログラムの信頼性が高くなる。以下強い順の強度。

①機能的強度
1つの固有の機能だけを実行するモジュール

②情報的強度
特定のデータ構造を扱う複数の機能を1つのモジュールにまとめたもの。

③連絡的強度
モジュール間でデータの受け渡しをしたり、同じデータを参照しているようなモジュール。

④手順的強度
すべての機能間にデータの関連性があるモジュール

③時間的強度
特定の時期に複数の機能を実行していくモジュール

④論理的強度
ある機能を論理的にとらえて、関連したいくつかの機能を1つにまとめてモジュールとし、そのうちの1つを呼び出しモジュールから選択し実行するモジュール。

⑤暗号的強度
既存のモジュールをまったく関係のない複数個に分割したもの。

テスト関連

・スタブ
トップダウンテストで必要なテスト用のモジュール。上位にあるテスト対象モジュールから呼び出される

・ドライバ
ボトムアップテストで必要なモジュール。引数を渡してテスト対象モジュールを呼び出す

サービス時間関係の用語

・MTBF(Mean Time Between Failures:平均故障間隔)
システムが連続して正しく動作している時間の平均値のこと。長いほど信頼性が高い。

・MTTR(Mean Time To Repair:平均修理時間)
故障によりシステムが停止してから、修理を完了して稼働を再開するまでの時間の平均値。短いほど保守性が高い。

事業継続計画の用語

・RPO(Recovery Point Object)
事業継続計画の指標の一つ。インシデント発生時に、過去のどの時点までのデータを復旧させるかの目標値。

・RTO(Recovery Time Object)
事業継続計画の指標の一つ。インシデント発生時に、いつまでにシステムを復旧させるかの目標値。

タスクディスパッチ

実行可能なタスクに対してプロセッサの使用権を割り当てること

タスクスケジューリング

各タスクの実行順序を決定すること

メモリ関係

・DRAM(Dynamic Random Access Memory)
PCの主記憶(メインメモリ)として広く使われている。コンデンサに電荷を蓄えた状態か否かによって1ビットを表現する。データを保存するためには一定時間ごとに再書込み(リフレッシュ)が必要になる。電源遮断時にデータ保存ができない。

・SRAM(Static Random Access Memory)
メモリセルにはフリップフロップ回路が用いられ、キャッシュメモリによく利用される。定期的なリフレッシュは不要。

・EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)
1バイト単位でデータの消去および書込みが可能なメモリ。電源遮断時にもデータ保持ができる。

・SDRAM(Synchronous DRAM)
PCの主記憶(メインメモリ)に使われる。外部パスインタフェースが一定のクロック信号に同期して動作するDRAM。

ハニーポット

侵入者やマルウェアの挙動を調査するために、意図的に脆弱性をもたせたシステム又はネットワーク

SIEM(Security Information and Event Management:セキュリティ情報イベント)

セキュリティ分析ソフトの一つ。さまざまなネットワーク機器やソフトウェアの動作状況の記録を収集して管理を行い、相関分析の手法を用いてセキュリティ上の脅威を検知・分析する。

ファジング

検査対象の製品に問題を生ずる可能性のあるテストデータを送り、その応答や挙動を監視することで脆弱性を検出する手法。

エンタープライズアーキテクチャ

・ビジネスアーキテクチャ
ビジネス戦略に必要な業務プロセスや情報の流れを体系的に示したもの

・データアーキテクチャ
業務に必要なデータの内容、データ間の関連や構造などを体系的に示したもの

・アプリケーションアーキテクチャ
業務プロセスを支援するシステムの機能や構成などを体系的に示したもの

・テクノロジアーキテクチャ
情報システムの構築・運用に必要な技術的構成要素を体系的に示したもの

コンバージョン率

インターネット広告やECサイトの効率を示す値。コンバージョンとはWebサイトにおいて最終成果となる訪問者の行動のこと。

ROAS(Return On Advertising Spend)

広告の費用対効果を表す。広告経由の売上を広告費用で割った数値。

HEMS(Home Energy Management System:住宅用エネルギー管理システム)

家庭で使用するエネルギーを節約するための管理システム

CGM(Consumer Generated Media:消費者生成メディア)

個人が自ら使用した商品などにたいする評価を、不特定多数に向けて発信するブログやSNSなどのWebサイト

IETF(Internet Engineering Task Force:インターネット技術特別調査委員会)

インターネットで使用される技術やプロトコルの標準化を図り、技術仕様をRFCとして策定している組織

スプーリング機能

主記憶装置と低速の入出力装置との間のデータ転送を、補助記憶装置を介して行うことによって、システム全体の処理能力を高める。

スケジューリング関係

・ラウンドロビン方式
各タスクに、均等にCPU時間を割り当てて実行させる方式

・処理時間順序方式
各タスクに、ターンアラウンドタイムに比例したCPU時間を割り当てて実行させる方式

・イベントドリブン方式
各タスクの実行イベント発生に応じて、リアルタイムに実行させる方式

・優先度順方式
各タスクを、優先度の高い順に実行させる方式

画像処理の手法

・アンチエイリシング
ディジタル画像の傾いた直線や曲線などで発生する階段状のギザギザの境界線を目立たなくする手法

・シェーディング
3D画像に立体感を生じさせるため、物体の表面に陰付けを行う手法のこと

・テクスチャマッピング
3D画像の物体の表面に画像を貼り付けることによって、表面の質感を表現する手法のこと

・バンプマッピング
モデル表面に溝や凹凸などのディティールを追加する特殊なテクスチャである法線マップなどを用いることで、3D画像の物体に凸凹の立体感をつける手法のこと

ISMS(Information Security Management System)

企業などが組織として守るべき情報資産のセキュリティレベルを定め、管理、運用していくための仕組み

・信頼性:意図する行動と結果とが一貫しているという特性

・真正性:エンティティとは、それが主張するとおりのものであるという特性

・可用性:使用要求があったときに、情報へのアクセスや使用が可能である特性

・機密性:情報へのアクセスを許可されてない人やプロセスに対して、アクセスを制限する特性

IDS(Intrusion Detection System)

サーバやネットワークを監視し、侵入や侵害を検知した場合に管理者へ通知する。

SOA(Service Oriented Architecture)

業務上の一処理に相当するソフトウェアの機能をサービスとして部品(コンポーネント)化して用意しておき、それらのサービスを組み合わせてシステム全体を構築する考え方

SDXC(SD eXtended Capacity)

SDメモリカードの上位規格のうち記憶容量が最大2TBに拡張されたもの

フォールトトレラントシステム

システム構成の冗長性をもたせ、部品が故障してもその影響を最小限に抑えることによって、システム全体には影響を与えずに処理が続けられるようにすること

経営手法

・ナレッジマネジメント
企業内に散在している知識を共有し、全体の問題解決力を高める経営を行う

・フラット型組織
迅速な意思決定のために、組織の階層をできるだけ少なくしたフラット型の組織構造によっておこなう経営

・ベンチマーキング
優れた業績を上げている企業との比較分析から、自社の経営革新を行う

・コアコンピタンス
他社にマネできない、企業独自のノウハウや技術などの強みを核とした経営

コメント

タイトルとURLをコピーしました